「寡ない」ってなんと読む?「かない」ではありませんよ!
明日・8月6日は、2022年の「節分」です。
「節分」というと、2月に「鬼は外、福は内」と豆まきをするイメージをお持ちの方がほとんどかもしれません。しかし、実は「節分」は1年に4回あり、春夏秋冬それぞれの「季節が変わる節目の日」を指しています。立春、立夏、立秋、立冬の前日が「節分」です。本日は、「分」という部首やつくりの入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「紛れ」ってなんと読む?
「紛れ」という日本語の、以下の例文の内容に沿った、正しい読み方をお答えください。
<例文>
「今回の良い結果は、あなたの努力のたまもので、紛れではないですよ!」
ヒント:この場合の「紛れ」は、「偶然の幸運に恵まれること。」という意味です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 紛れ(まぐれ)です。
「紛れ(まぐれ)」は「偶然の幸運に恵まれること。」という意味の口語的な言葉ですが、いかにも俗語、という表現にも、ちゃんと漢字表記があることに、日本語の面白さを感じますね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「寡ない」ってなんと読む?
「寡ない」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「寡婦(かふ)」「寡黙(かもく)」などの熟語に使用する字です。
<使用例>
「なるほど、『寡婦』は、『家族が寡なくなった状態』で、『寡黙』は、『言葉など発する音が寡ない』…ということね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 寡ない(すくない)です。
訓読みは、その漢字の日本的な解釈を表していますが、『寡』という字、「家族が少ない」を意味する字で、「寡(やもめ)」とも読みます。この延長で「すくない」ことそのものも表すようになりました。
「寡婦」はまさに「家族が寡なくなった(すくなくなった)」状態で、「寡黙」は、「言葉など発する音が寡ない(すくない)」事ですよね。ふだん、音読みの熟語を使用する事の多い漢字の訓読み、調べてみるとちょっとおもしろいですね!
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本日は、8月6日、2022年の立秋前の「節分」のトリビアと、「分」の入った字を使った日本語から、
・紛れ(まぐれ)
・寡ない(すくない)
などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/国立天文台ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱